仕事上追い詰められているあなたへ。ウェブディレクターが考えるべきリカバリプラン

2017年1月20日金曜日

ディレクタースキル

t f B! P L
  • 毎日遅くまで仕事していてなかなか帰ることができない。
  • 仕事量が多すぎる。
  • こんな職場では遅くなって当たり前だ。
こんな声をよく聞きます。
事実、毎日終電ギリギリだったり、休日返上で働いている人もいます。

会社はノー残業デーを設定したり、深夜残業禁止の号令を出したりして、改善しようとしています。
多くの場合、一ヶ月、二ヶ月と経過するに連れ形骸化し、もとに戻ってしまうけど……。
号令を出す経営層と、実務を管理するリーダー層の思惑が合致していないことが多いからだと思います。
経営層は残業を減らしたいけど、実務レベルでの改善点はわからない、かつ、売上や利益を大きく損なうことはできない。
リーダー層は号令しか出ない場合はみなかったことにして無視する。
よくある図です。
そして「経営層なにやってんだ」とも思います。
だからといって、会社の文句をいうだけでは、いつしか倒れて働けなくなってしまう……。
そんな事態を避けるために、ある程度一人で仕事を回せるようになった人が考えてみるべき点をまとめてみます。
今回は品質や要件を落とさない中でできることと言う前提でまとめてみました。
はじめに、このあと書くようなことは、本来考える必要が無いことが望ましいです。
そのために、まずは適切なプロジェクトマネジメントを行いましょう。

それでもどうしてもうまく行かず、もうダメだってときに、以下の内容が少しでも手助けになれば幸いです。

その仕事をやるべきはあなたですか?

「クライアントの折衝、内部タスク進行管理、タスク管理、画面設計、HTML検証、提出ファイルまとめ、パートナーとの折衝」
たぶん、ひとりで仕事を回せるようになった以上、全部できるのでしょう。
ただ、できることとやることは違います。

たとえばこんな状況ありませんか。
  • あなたとアシスタントでディレクション業務をやっています。
  • アシスタントに検証業務をお願いしています。
  • アシスタントは検証が終わったあと、あなたに報告します。
  • あなたは報告を見て、クライアントに提出します。
という一連の業務、無駄を省ける点わかりますか。
どうしようもなく切羽詰まっているなら、アシスタントに任せるんです。

  • 検証が終わった報告はもらう。
  • クライアントへの提出はアシスタントから行う。
いろいろな理由でできないこともあるでしょうが、できる状況も多いハズ。
通常のフローではありえないことでも、検討してみましょう。

リソースがないって本当ですか?

もっともっと細分化

いろいろな変更が入って、もともと予定していたリソースでは対応できなくなる。
急遽パートナーさんに依頼するものの、情報のインプットとスピードについてこれず、品質が下がり、対応に追われる。
以下炎上へ。。

さて、リソースがないって、本当にどこまでないのでしょう。
もともとひとりで10日かかる作業の時間が、半分の5日になってしまった。
こうなったら、2名で対応すれば間に合う。
けども、2名対応できる人がいない。
こんな状況だけであれば、別の方法を考えましょう。

10日ということは、80時間。
80時間を5日ということは、1日16時間。
1日16時間を確保するには、8時間2名、4時間4名、2時間8名。

もちろん分担できる作業とできない作業がありますし、管理コストも人数に応じて増えていきます。
だけど、この手が使えることもあるはず。

組織全体で考える

多くの場合、リソースの調達は、自部門の範囲内で検討しているでしょう。
でも、それで足りないなら、他部門をあたればいいんです。
検証の手数が足りないとかであれば、他部門のスタッフを2時間貸してもらう。
これは不可能ではないでしょう。

もちろん、上長を通じて正当に依頼していくことが大事です。

工夫が得意な人のアドバイスは聞きましたか?

時間がなければないときほど、やり方の工夫は難しいもの。
知っているやり方だけでやろうとしてしまいます。

だけど、もっと良いやり方を、誰かが知っているかもしれません。
会社にひとりくらいは、そういう工夫が得意な人っているもんです。

その人に声をかけるだけで、時間短縮できるかもしれません。

クライアントに負担を求めましたか?

リカバリプランを考えるとき、多くは自社内でできる方法を考えると思います。
その心がけは立派だと思いますが、プロジェクト目線で正しいですか?
自社で完結させることよりも、クライアントに負担を強いてプロジェクトを成功させることのほうが重要ではないですか?

その目線に立つと、選択肢が広がることはままあります。

例を出すと「○○の承認をとるのに、3日ほしいんだよね」というクライアントの言葉を正直に受取、聖域として調整対象外にしているとか無いですか?
どうしようもなければ、「ぼくらもがんばるので、日付を調整してもらって1日で承認取ってきて下さい!」くらい、相談してみましょう。

計画・スケジュールは本当に見直せませんか?

「○○が提出だから、今晩は徹夜なんです」という声を聞くことがあります。
この時点で追い込まれているとは思います。
ただ、その提出は絶対に外せないポイントなのでしょうか。
引いたスケジュール上という理由だけなら、調整しちゃいましょう。
  • まずは、マイルストーン内で調整。
  • 次は、マイルストーンを飛び越えて全体スケジュールを調整。
いずれも簡単なことではありません。
しかし、早い段階で一度徹夜が始まると、そのプロジェクトは徹夜が状態化すること間違い無し。

避けるべきです。
前項の「クライアントに負担を求めましたか?」と合わせて検討しましょう。

ひとりで考えていませんか?

「相談できる相手がいない」ということは誰にでもあると思います。
しかし、難しい状況に陥ったり、追い詰められているときほど、誰かに相談すべきです。

その相談先は上長かもしれませんし、親しい同僚かもしれません。
同じプロジェクトのメンバーということもあるでしょう。
出来る限り、自由な考え方をする人が良いでしょう。

ひとりで考えていると、どうしても枠から抜けられず、型にはまった一辺倒の考えになってしまいがちです。
その枠を取っ払って、プロジェクトの成功という一点のみを目指し、一見すると無茶な、よく考えると理にかなった考えを出してくれるかもしれません。



忙しいあなたに、少しでも、何か気づきがあれば幸いです。

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